神田家 (51 画像)
岐阜県北部、庄川の源流部に位置する白川村の合掌造り集落は、1995(平成7)年12月、ユネスコの世界遺産に登録された。
世界遺産となった集落の中でも、114軒と最も多く合掌造りの残る荻町の原型は、中世初頭にはすでに形成され、1460(寛正元)年内ヶ島氏家臣、荻町城主山下氏勝の入郷によって発展したと伝えられている。
神田家は和田家(現国重文)の次男である和田佐治衛門が分家し、この地に居を構えたのが始まりである。
この地には産土八幡宮の「神田(しんでん)」があったことから、苗字を神田と改め、神田吉右衛門を襲名した。
当合掌造りは江戸後期に石川県の宮大工により十年の歳月をかけて建造されたと云われている。
それまでの合掌造りの構造を受け継ぎながらも、新しい技術を取り入れ改良し、完成度の高いつくりと評されている。合掌造り民家では主に養蚕が行われていたが、さらに当家の床下では火薬の原料となる煙硝づくりを行い、貴重な現金収入の源となっていた。合掌造りは家族が生活する反面、養蚕業・煙硝づくりといった労働集約業務をこなすには適した形態であり、1935(昭和10)年来村したドイツの建築家ブルーノ・タウトは「合理的・論理的な独特の構造」と合掌造りを高く評価した。

●白川村荻町伝統的建造物群保存地区
●和田家住宅

・岐阜県大野郡白川村荻町796
公式ホームページ

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